出展企業を募集中!知るナビで、帰社の介護・福祉に関する商品・サービスを紹介しませんか?

TOP > 介護・福祉関連情報 > 【解説】「管理者=主任CM」など焦点−一巡した改定議論 上

【解説】「管理者=主任CM」など焦点−一巡した改定議論 上

一覧に戻る

社会保障審議会介護給付費分科会で2018年度の介護報酬改定を見据えた議論が始まっておおよそ半年。この半年で、ほぼすべてのサービスの課題や論点が示され、議論も一巡目を終えた。そして秋以降、示された論点や課題に基づき、より本格的な議論が始まる。それに先立ち、まずはケアマネジャーに深く関わるポイントから振り返りたい。


(6日の社会保障審議会介護給付費分科会。2巡目の議論に向け、業界団体に対するヒアリングが行われた)

厚生労働省が介護給付費分科会に対して示した居宅介護支援に関する論点は次の通り。

(1)人材育成の取組を促進する観点から、居宅介護支援事業所の管理者の在り方についてどのように考えるか。

(2)公正中立なケアマネジメントを確保する観点から、特定事業所集中減算の在り方や利用者やその家族に対する説明・同意プロセスなどについてどう考えるか。

(3) 退院後に円滑に必要な居宅サービスを受けられるようにするために、入院時を含めた医療機関と居宅介護支援事業所との更なる連携に向けた取り組みについてどう考えるか。

(4) 末期の悪性腫瘍の患者に係るケアマネジメントについてどう考えるか

このうち(1)は、大まかにいえば管理者を主任ケアマネに限定すべきかどうかが焦点となっている。厚労省は、論点と同時に示した参考資料で、主任ケアマネが管理者である事業所は、それ以外の事業所と比較して、人材教育などで効果が見られるなどとするデータを紹介=グラフ1、2=。管理者を主任ケアマネに限定する意義を強調した。






ただし、論点提示の後に行われた分科会の議論では、「管理者=主任ケアマネ」とする点について、委員の間でも賛否が分かれた。反対意見の中には、一定の条件を満たした人が研修を受けるだけで主任ケアマネになれる点や、主任ケアマネの研修の内容が管理者を養成する内容とは程遠いことを問題視する声もあった。

「管理者=主任ケアマネ」が実現するかどうかは、予断を許さない状況にあるといえる。仮にそれが実現するにしても、介護給付費分科会で強い反対意見が出たことから、主任ケアマネであることに加えて、別の要件が追加される可能性もある。さらに、急な制度変更による混乱を避けるため、一定の間、現行制度の運用を認める「経過期間」が設けられる可能性もある。 

いずれにせよ、この論点については秋以降の二巡目の議論で具体的な方向性が示される見通しだ。

■見直し必至の特定集中減算

一方、ほぼはっきりとした方向性が示されているのが、(2)に含まれた「特定事業所集中減算」の在り方だ。

「特定事業所集中減算」は、正当な理由もないのに、ケアプランにおける特定のサービス事業所の集中割合が80%を超える場合、報酬を減算する仕組み。公正中立性を保つことを目的としている。

だが昨年3月、会計検査院は、この制度について「必ずしも合理的で有効な施策であるとは考えられない」などと指摘した。また、同年5月の参院決算委員会では、「現行施策の抜本的見直しも含め、その在り方を十分に検討すべき」との決議がなされた。さらに、厚労省の論点提示を受けた介護給付費分科会の議論でも、ほぼすべての委員が「特定事業所集中減算」の見直しや廃止の必要性を指摘している。

以上の状況から、「特定事業所集中減算」は、要件を緩和するなどの方向で見直されるだろう。場合によっては、制度そのものが廃止される可能性もある。

■自治体のケアプラン点検の促進策も?

一方で、ケアプランの公正中立性を保つために、新たな取り組みや規制が強化される恐れもある。

注目すべきは、厚労省が論点を示した資料で、公正中立を保つ取り組みとして「運営基準」と「保険者によるケアプラン点検」を示していることだろう。特に「保険者によるケアプラン点検」については、実施している自治体が6割程度にとどまっていることも紹介している=グラフ3=。こうした状況を踏まえれば、18年度の介護報酬改定に合わせて保険者のケアプラン点検を推し進める施策が導入される可能性もある。




■医療と居宅介護支援の連携、診療報酬と整合性を図る形で

(3)の医療機関との連携については、診療報酬との整合性を図る方向での改正が行われるのではないか。

実際、厚労省が論点とともに示した資料では、入院の早い段階から退院困難な患者を支援する「退院支援加算」について紹介されている。特に16年度の診療報酬改定で新たに位置付けられた「退院支援加算1」については、「病棟に職員を配置した上で入院後3日以内に患者の状況を把握し、退院困難な要因を有している患者を抽出」するなど、その算定要件まで紹介された。こうした診療報酬の取り組みを踏まえつつ、加算などの在り方が検討されると思われる。

(4)の末期の悪性腫瘍の患者に係るケアマネジメントについては、患者の状態に応じたサービスを素早く提供できるよう、ケアプランの変更に必要な手続きなどを簡素化する方向で検討が進められる見通しだ。

■「集合住宅減算」の導入、具体化へ議論

もう一つ、論点としては示されていないものの、見落としてはならないポイントがある。サービス付き高齢者向け住宅や有料老人ホームなどの集合住宅で生活する人に対するケアマネジメントに、「減算」の仕組みが導入される可能性があることだ。

厚労省は論点を示した同じ資料で、次の内容を示して議論を求めた。

「居宅介護支援事業所には集合住宅の訪問に係る減算の仕組みはない。しかし、集合住宅と併設している居宅介護支援事業所は、併設事業所ではない場合と比較して、利用者宅までの平均移動時間が短い傾向にある」

つまり、移動時間が短い集合住宅では、その分だけ居宅介護支援の介護報酬も減算すべきという内容だ。そして厚労省は、この提案も二巡目の議論の俎上に載せる方針だ。

※「【解説】一巡した改定議論・中」は、15日(金)に配信を予定しております。

提供:ケアマネジメントオンライン(別ウインドウで開きます)

一覧に戻る

このページのトップへ戻る

介護・福祉関連商品・サービスの検索